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テンメイ・かうんせらー日記ベスト選

■2006/10/11 (水) 純粋な人、祖母と母と…。

心理カウンセラーのテンメイです。

ちょっと、朝晩、寒くなってきましたね。
来週末辺りに、衣服の入れ替え準備にかかりますか。
半袖シャツから、長袖に。セーターも用意して…と。

セーターで思い出すお話、しますね。

テンメイが、まだ小学生でした。
確か、日曜日だったと思います。
いつも働きに行く母親が、家にいましたから…。

朝10時ごろ、ひとりの女性が訪ねてきました。
全然、知らない人です。
母親とおばあちゃんが応対に出ました。

女性の手には、袋に入ったセーターが3着、ありました。
なんか、売り物なのに売れなくなったそうです。
ご主人の会社が倒産して、商品を持って、一軒、一軒、
歩いて販売しているとのこと。

その女性の家には、当時のテンメイと同じような
年頃の子供が、お腹を空かして待っているとのこと。

残念ながら、テンメイ、全てのお話を聞いた訳ではないですが、
15分後には、涙を拭きながらセーターを手にしてる、母と祖母が
いました。

黒いセーターは、私に。
茶色いセーターは、祖父に。
時期が早かったので、袋に入ったまま衣装ダンスに片付けました。

「かわいそうな人やね〜」

「苦労、してはるし……」

「安い値段で、損、せえへんやろか……」

泣きながら、そんな話をしていました。

で、しばらくすると、寒くなって、セーターの季節に。

早速、衣装ダンスから取り出して、袋を開けて、
着ようとしたら、ちっとも毛糸が伸びないんです。
なんと、セーターなのに伸縮しない、とんでもない粗悪品。
見本で見て、触った毛糸と全然違う!って、祖母と母は、
メチャメチャ怒っていました。

領収書、もらっていません。
どこの人か、知りません。

まぁ、一種の押し売り、だったんでしょうね。
しかし、見事に、うちの母親とおばあちゃん、騙して…。
脅かすんではなく、涙を出させるぐらい、同情させて……。

二人は、当初、良いことをした満足感で、結構、気分、良さそうで…。

今の時代では考えられない、詐欺ですね。

ホントー、セーターでよかったですよ。
袋から出すまでは、良いことをした気持ちで、
いっぱいだったんですから。
その、料金と思えば、ちょうどイイ感じかも?

純粋な人でしたね、母も祖母も。
だから、今のテンメイが存在してるかも、ね!
そう、思いましょうよ!

では、また。

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